※このページでは、もともとは聞こえに異常がないのに聞こえづらくなった場合について、説明しています
症状
音や声が聞こえづらい状態
原因
音は、空気中から耳を通って、脳に伝わります。音が伝わる道筋のどこかに異常があると、聞こえが悪くなります。
- 耳の病気:中耳炎、外耳炎、中耳の腫瘍(できもの)、突発性難聴
- 耳あかがたまりすぎている
- 耳に異物が入っている(たとえば綿棒の綿など)
- 騒音、大きな音
原因となりうる病気
中耳炎
①原因
風邪のウィルスや細菌によって鼓膜がはれる急性中耳炎と、鼓膜の奥に液体がたまる滲出性中耳炎があります。
<急性中耳炎>
耳の痛みで気づかれることが多く、耳だれ(耳から膿や血液がまじった液体が出る)、発熱をともなうこともあります。聞こえづらさを感じることもあります。
<滲出性中耳炎>
耳のつまった感じや聞こえづらさが生じます。痛みや発熱はないため気づきにくいことがあります。急性中耳炎が治りきらずこの病気になることもありますし、アレルギーなどで鼻づまりや鼻すすりをよくしている場合になることもあります。
②治療
中耳炎の種類によって、薬を飲んだり、鼓膜の処置をしたりします。耳が痛い時、耳がつまった感じや聞こえづらさがつづくときは耳鼻科に受診しましょう。
突発性難聴(とっぱつせいなんちょう)
突然聞こえづらくなり、耳鳴りやめまいもともなうことがある病気です。
①原因
感染症、頭のけが、からだの病気などと関係することもありますが、明らかな原因はわかっていません。中高年に多い病気ですが、小学生~高校生にも起こることがあります。
②予防
特にありません。
③治療
症状が出てから早めに飲み薬などで治療をするとよいといわれています。聞こえがおかしい、と感じたらすぐに耳鼻科に受診しましょう。
騒音性難聴(そうおんせいなんちょう)
騒音、大きすぎる音が原因で聞こえづらくなることです。同じ音・音量でも、「聴こえ」の敏感さは人によってちがうので、耳への影響は異なります。
①原因
突然の大きな音や、日常的に触れる大きな音によって内耳の一部がダメージを受け、聞こえづらくなります。
- 銃声、爆発音、花火など突然の大きな音
- 建築工事などの長期間続く大きな音
- 音楽系の部活・活動(軽音部、バンド活動、吹奏楽部など)
- ライブ、コンサート
- スポーツイベント(野球やサッカーの試合など)
- 学校行事(運動会や体育祭など)
- イヤホン・ヘッドホンでの携帯音楽プレイヤー(スマートフォンを含む)の日常的な使用
特に、イヤホン・ヘッドホンによる聴こえづらさ(イヤホン・ヘッドホン難聴)は、世界的にも増えています!
②予防
- 携帯音楽プレイヤーを使う回数・時間を減らしましょう。
- 携帯音楽プレイヤーを使う場合、耳に心地よい音量を静かな環境で設定し、周囲が騒がしい場所で聞く時もそれ以上音量を大きくしません。人の声や電車のアナウンスが聞こえない程の音量は大きすぎて安全ではありません。
- イヤホンを耳の穴にきつく押し込まないようにしましょう。
- 音楽活動への参加時や、ライブやコンサート・球場などにいる時、音がうるさすぎて不快と感じる場合は、その場所から離れて静かな場所で休憩しましょう。
- 音が大きい場所(工事現場やライブハウス)で働いている場合、耳を休める時間をしっかりとり、耳栓を使うようにしましょう。
③治療
まずは耳鼻科に受診しましょう。症状の経過によって異なりますが、治ることは一般には難しいといわれています。聞こえがそれ以上に悪くならないよう、耳を休ませる、耳栓をして騒音を避けることを耳鼻科の先生から指導されることもあります。
次のことを試してみましょう。
- イヤホン・ヘッドホン難聴にならないよう、音量に気を付けよう。
- 耳を休める時間をとろう。
次の症状があるときは、病院へ行きましょう。
- 聞こえづらさが続くとき
- まわりの人から、聞こえについて心配されたとき
参考文献
World Health Organization. (2015). Hearing loss due to recreational exposure to loud sounds: a review. World Health Organization. https://apps.who.int/iris/handle/10665/154589