セックスとは?
セックスとは、だれかと性的につながる行為のことです。セックスは人にとって自然なことです。一般的には、セックスは「性器を挿入する(さしこむ)行為」を指します。
ただし、「どのような行為をセックスと考えるか」は人によって異なります。性器を挿入することをセックス、と考える人もいれば、抱き合ってキスすることをセックスと考える人もいます。
もちろん、セックスをする気にならない、セックスにまったく興味がわかない、という人もいます。それも、まったく問題ありません。
セックスのいろいろな形
- バギナルセックス=膣(ちつ)にペニスを挿入する(さしこむ)
- アナルセックス=肛門(おしりの穴)にペニスを挿入する(さしこむ)
- オーラルセックス=口で性器をふれる
- はだかで抱き合う
- キスする
- 相手に自分のからだを見せる
親密さの12段階
昔、ある学者さんが、人と人が恋愛として親しくなりお互いに「ふれあいたい」と思う過程に、段階(ステージ)があることを見つけました。「親密さの12段階」と呼ばれ、人と人とのふれあいがどのように深まっていくかを表現しています。「親密さの12段階」の最後の段階がセックスです。
このように、人と人が気持ちよくふれあうには、気持ちを通わせ合い、信頼を深める時間が必要です。こうした段階をまったく踏まずにセックスをすることは、レイプ(相手の同意なく、むりやりセックスをすること)という性犯罪です。
あなた自身がだれかとの関係において、「段階(ステージ)が進むのがいやだ・こわい」と感じる場合は、その先に進むことをきっぱりことわりましょう。逆に、あなたが進みたいと思っても、段階(ステージ)を飛ばして相手に近づくと、相手をいやな気持ちにさせたりこわがらせたりしてしまいます。お互いの気持ちを大切にしながら、あせらず、流されずに段階(ステージ)を進めていきましょう。
親密さの12段階
- 1. 目から体…相手に関心を持ち、見る。
- 2. 目から目…目と目が合う。お互いに気づく。お互いに関心を持つ。
- 3. 声から声…相手と話す・メールする。気持ちが通じ合う。
- 4. 手から手…手をつなぐ。お互いに特別だと感じる。
- 5. 手から肩…手・腕を相手の肩に回す。肩を組む。二人の関係を公に示す。
- 6. 手から腰…手・腕を相手の腰に回す。
- 7. 顔から顔…顔を近づけて抱き合ったりキスしたりする。気持ちのつながりがからだのつながりになっていく。
- 8. 手から頭…相手の頭・顔・髪を触る・なでる。信頼が深まっているしるし。
- 9. 手から体…相手の体を触る。
- 10. 口から体…相手の体にキスをする。口で触れる。
- 11. 手から性器…下半身に触れる。
- 12. 性器から性器…性器と性器が触れる。
あなたは、セックスをする「準備」ができていますか?
セックスは、特にはじめてのセックスはとても大きなできごととして、あなたに影響し、あなたの人生や人間関係を変えることがあります。したがって、こころの準備をすることはとても大切です。しっかりと時間をかけて「親密さの12段階」をいっしょに進んできた相手と、お互いが望んで「最後の段階」すなわちセックスに到達することが理想です。
「セックスをしてもいい」と感じる時期や年齢は、人によって違います。他人の考えに流されず、本当に自分がセックスを望むかどうかを考えましょう。
少しでも不安がある、いやだと感じるときには、「セックスするのを先にのばす」ようにしましょう。そして「先にのばす」と決めたならば、相手にセックスをせまられたときにどう断るかを考えておきましょう。
「自分はこの人とセックスしたいし、その準備ができている」と思う場合には、妊娠のリスクや避妊方法、性感染症の予防に関して学びましょう。
セックスに関するよくある悩み・疑問
はじめてセックスをするとき、うまくできるか心配。
だれもが、はじめてのときは不安で緊張してしまいます。うまくできなくて相手に嫌われないか、ばかにされないか心配、という気持ちもあるかもしれません。でも、お互いを信頼して大切に思いあっていれば、セックスがうまくできないことで嫌われることはありません。お互いが気持ちいい、うれしい、と思うつながりを感じられることが何よりも大切です。
自分は気が進まないけど、相手がセックスをしたがっているから、したほうがいい?
いいえ。お互いがセックスをしたい、という気持ちになるまで待ちましょう。
自分はセックスをしたいけど、相手はさりげなく拒否する。きらわれているのかな?
いいえ。好きだと感じる気持ちと、セックスをしたい気持ちは別のもの。相手はあなたとの心のつながりをもっと深めたいと思っているのでしょう。あせらずゆっくり関係を深めていきましょう。
前戯(ぜんぎ)ってなに?
前戯とは、性器を挿入するまえに、こころとからだの性的な興奮を高めるために、相手の口や体、性器に手や口でふれることです。こうすることで、よりスムーズに挿入でき、お互いに気持ちよさを感じやすくなります。男女のセックスだけではなく、男性どうし、女性どうしのセックスでも前戯は大切です。
はじめてのセックスは痛いって本当?
女の子の膣(ちつ)の入り口には、処女膜(しょじょまく)というヒダのような薄くてやわらかい膜があります。通常は膜の真ん中に穴が開いていますが、人によって穴の大きさや形が違います。はじめてペニスが膣に入るとき、この膜が伸びたり避けたりして、痛みや出血が起きることがあります。もちろん、痛みや出血がまったくないこともあります。ペニス以外でも、膣の中に物を入れると処女膜が避けることがあります。
ペニスを挿入する男の子の側も痛みを感じることがあります。相手の膣の中がじゅうぶんにしめっていない、相手が緊張してこわばっている、といったときは気持ちいいより、痛いと感じるかもしれません。
相手(女の子)は自分(男の子)がはじめてのはずなのに、出血しなかった。はじめて、というのはうそ?
処女膜の状態は人それぞれで、出血しないこともよくあります。「出血がないからセックスの経験がある」というのは、完全な間違いです。
女子です。これまで何度か男性とセックスしたけれど、いつも痛くてつらい。がまんするしかないですか?
一般的には、セックスの経験回数が増えると、緊張がほぐれ、お互いの気持ちのいいところやさわり方が分かってくるので、気持ちいいと感じることが増えます。しかし、女の子がセックスのたびに痛くてつらいと感じる場合、次のような可能性があります。
- 相手のさわり方、挿入のタイミング・やり方が乱暴
- 不安や恐怖で緊張しすぎている
- 前戯がじゅうぶんでなく、膣の中がしめっていない
- 生まれつき処女膜が厚く、膣の入り口がせまい
- 生まれつき膣がせまい
- 性器(膣や子宮)の炎症や病気がある
相手とセックスのやり方を工夫しても、痛みが強い場合は、産婦人科で相談してみましょう。
男子です。セックスの時、すぐに射精がおこってしまいます。
セックスのとき自分が希望するより早くに射精が起こることは、多くの人が経験する症状で、よくある悩みです。ときどき起こるのは正常で、心配はいりません。しかし、毎回のセックスで挿入後すぐに射精がおこり、セックスを楽しめないなどストレスを強く感じる場合には、早く射精しないよう練習をしてもよいでしょう。
大人になっても同じ悩みがある場合には、病院(泌尿器科)で薬を使う治療を受けることができます。
■射精を遅らせる練習
<スクィーズ法>
スクィーズは「にぎる」という意味です。射精しそうになったらペニスをぐっとにぎり、ぼっきを少しやわらげて射精しないようにします。
<ストップ・スタート法>
射精の直前でペニスへの刺激を止め、射精しそうな感覚を逃がします。セックスのときには、パートナーの理解のもと、これを3回繰り返して、4回目で射精をするようにします。自分でコントロールできるように週に3回は練習するとよいといわれています。
もっとくわしく知りたい人へ
下記リンクをごらんください。
参考文献
- Desmond Morris. Intimate Behaviour: A Zoologist’s Classic Study of Human Intimacy.1997
- Urology Care Foundation.Premature Ejaculation.