生理の悩みを抱える子は多い
生理の悩みは人によってそれぞれ。生徒さんが気軽に、お母さんや身近な年上の女性(女性の養護教諭の先生など)に相談できるような環境が望ましいです。よくある生理の悩みには次のようなものがあります。
- 生理そのものがいや
- おなかが痛い
- 腰が痛い
- 頭が痛い
- 経血が多い
- 疲れる、だるい、眠くなる、ふらふらする
- いらいらする、ゆううつになる
- 食欲が高まる
- 下痢をする(子宮を収縮させるプロスタグランジンが腸の蠕動を促し下痢が生じやすくなります
生徒さんに伝えてほしいこと
生理中は休む
生理中は頑張りすぎず、水分をしっかり取って、休むように伝えましょう。体の症状がつらいときには、学校を休む、体育や部活を休むという選択肢もあることを伝えましょう。
適切な経血の処理
経血の処理には、ナプキン、タンポン、月経カップの選択肢があります。それぞれの好みや使いやすさ、価格などで自由に選べるものです。活動にあわせて使い分けてもよいでしょう。
ナプキンだけを使っている子がタンポンや月経カップを試したいという気持ちがあれば、情報提供をし、保護者と相談するよう勧めましょう。
ナプキン・タンポンはまめに交換するように指導しましょう。
経血の量が多すぎてふらふらする、かなりこまめにナプキンを変えねばならないなどの場合は月経過多症の可能性もあります。病院(婦人科)への相談を勧めてください。
生理痛はがまんしない
生理痛がつらいときは、がまんしないで休むように伝えましょう。痛み止めの薬(イブプロフェンやロキソプロフェンが有効です)を使うのもよいでしょう。市販の薬で「効果がいまいち」と感じるときや、生理痛が非常に強くて日常生活に支障が出ている場合には、病院(小児科・産婦人科・内科)への相談を勧めてください。
生理の前がつらいこともある
生理の前には、女性ホルモンのバランスの変化によって不快な症状が起こりやすいです。
- 頭が痛い
- おなかが張る
- 疲れる、だるい、眠くなる
- いらいらする
- ゆううつになる、落ち込む
このような症状が強く出ている時は「月経前症候群」かもしれません。
「月経前症候群」とは?
- 生理が始まる3~10日前(黄体期と呼ばれる時期)に起こるからだとこころの症状で、生理が始まると楽になる、またはなくなります。
- 下の表のような症状が生理の前にいつも起こり、日常生活に影響が出る場合、「月経前症候群」と診断されることがあります。
- こころの症状が主で、症状が重い場合は「月経前不快気分障害」と診断されることもあります。
- 「月経前症候群」や「月経前不快気分障害」は健康的な生活と運動をすると、症状が軽くなるといわれています。症状を自覚すると、症状と付き合いやすくなります。症状が重い場合、医師の判断で、漢方薬、女性ホルモンの薬、抗うつ剤などが処方されることがあります。
<からだの症状>
- おっぱいが張る
- 頭が痛い
- おなかが張る
- 関節や筋肉が痛い
- 体重が増える
- 手足がむくむ
<こころの症状>
- 落ち込み、ゆううつな気分
- 怒りを爆発させてしまう
- いらいらする
- 不安になる
- 人と会う・外に出るのがいや
生徒さんに次の悩みがあるときは、病院(婦人科)への相談を勧めて下さい。
- 生理前のいらいらや気持ちの落ち込みがひどい
- 生理痛がひどい
- 経血が多すぎる
- 生理中のふらつき、疲労感が強い
参考文献
日本産科婦人科学会,日本産婦人科医会.産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2020.