どうして落ち込んでいるのだろう?
通学、勉強、試験、塾、部活、友達との付き合い…
毎日、お子さんのこころとからだはたくさん働いています。
自分や家族が気づかないうちに、こころとからだがとても疲れていることがあります。
10代には、からだとこころが大きく変化します。だれもが「自分」をとても意識し、不安やあせりを感じやすい時期です。
こころのつらさや落ち込みは次のような形で現れることもあります。
- いらいらして怒りっぽい
- 自分を責める発言が増える
- 食欲や睡眠の変化
- 成績が急に下がる
- 学校に行きたがらない
お子さんの生活の変化や体の症状はありませんか?
「元気だった時」と比べて変化はありますか?体の症状はありますか?体の症状が目立つときは病院(小児科、内科)へ受診しましょう。こころの問題だと思っても、まず体の病気が隠れていないか確認することは大切です。
- 食欲、食べる量は?食欲がなさすぎる、ありすぎるなど変化はありますか?
- 睡眠は?眠れていない、寝すぎている、朝起きられないなど変化はありますか?
- 勉強は?宿題がこなせない、成績が急に下がるなど変化はありますか?
- 学校は?遅刻や早退が増える、休みがちになる、行きたがらないことはありますか?
- 体の症状は?頭痛、腹痛、下痢、嘔吐・悪心、ひどい肌荒れなどはありますか?
どう対応すればいい?
多くの場合、原因は1つではなく、いろいろなことが複雑にからみ合って、お子さんのこころをつらくさせています。落ち込んでいる理由がお子さん自身にもわからないこともあります。また、人には絶対に知られたくないという原因が隠れていることもあります。
落ち込みを解決しようと、まわりの大人が原因を追究することで、かえってお子さんを追い詰めてしまう可能性があります。お子さんのこころのつらさ・落ち込みをそのまま受け止める姿勢が大切です。
まわりの大人が「気分転換のために」と、お子さんの同意なく無理矢理に、新しいことを始めさせたり、活動に参加させたりすることはやめましょう。「気分転換のために何かすること」の提案はしてもよいですが、「するかしないか」はお子さん自身に決めてもらいましょう。決して無理強いはしないようにしましょう。
次のことを試してみましょう。
- お子さんのつらい気持ち、落ち込む気持ちを受け止める
- 原因を追究しようとしない、聞きださない
- 無理に解決しようとしない
- 落ち込んでいることを「よくないこと・悪いこと」ととらえない
- 忍耐強く見守る
自分のこころが不安定になったら
お子さんが調子をくずして落ち込んでいる、つらそう、というときには、とても心配で不安になると思います。あれこれ手を尽くしてもよくならないことも、親が口を出すことでかえってお子さんの調子が悪くなることもあるでしょう。そんなときには、不安、悲しみ、怒り、くやしさ…いろいろな感情がわいてくると思います。
しかし、親のあなたが不安定になると、お子さんはそれを感じ取って自分を責めたり、余計に落ち込んだりしてしまいます。親自身が、どっしりかまえてお子さんの「安全基地」になれることがとても重要です。
自分の気持ちが不安定なときには、まず自分の気持ちを整えましょう。気持ちを整えるのに、下記の方法も有効です。
次のことを試してみましょう。
- 自分の気持ちを紙に書きだす
- 好きなことをする自分だけの時間を持つ(趣味、運動など)
- 毎日すること(たとえば、食事、睡眠、家事、仕事など)に集中する
お子さんに、次の症状が数週間以上続くときは、病院を受診しましょう。
精神疾患の50%が14歳までに発症することがわかっています。
次の症状が続くときは、小児科、または児童精神科にご相談ください。
- 落ち込み・つらさ・悲しい気持ち・いらいらが続いている
- ものごと(特に好きなこと)が楽しめない、興味がもてないようだ
- 食欲がない、または、食欲がありすぎる
- いつも疲れているようだ
- 一人で過ごす(誰とも会いたくない)時間が増えている
- 死にたい、消えたい、という
- 自分を傷つけている(リストカットなど)
- 誰もいないのに誰かと話しているようだ、誰かの声が聞こえるようだ、誰かに見られていると感じているようだ
- 極端に不安でおびえている